- 保育園の入園が決まって、早めに復帰しなくてはならない。復帰日はいつにしたらいい?
- 慣らし保育の前に復帰しておかないと保育園の入園はできない?
- 育休を早めて復帰した場合、育休手当や社会保険料の免除はどうなる?
育休からの復帰を考えた際にこんなお悩みを抱えていませんか?
育休を1年間しっかり取りたい!と思っても、保育園の入園時期などを考えるとそうも行かない場合もありますよね。
育休を早めて復帰する場合、復帰日は「月始め、かつ慣らし保育終了の翌日」がベスト。
育休からの復帰時期について「できるだけ損しない形で復帰する方法」を、3回の育休取得のたびに調べまくっていた私の結論です。
手当もできるだけ欲しいし、社会保険料免除の期間もできるだけ伸ばしたいよね。
この記事でわかること
- 育休短縮時の育休手当や社会保険料の免除
- 育休を短縮する場合の手続き
- 育休短縮のメリット・デメリット
- 育休から早めに復帰する場合のベストタイミング
この記事を読むことで、「育休から早めに復帰する場合のベストタイミング」とその理由がわかるので、復帰日の決め方で失敗することがなくなりますよ。
また、育休後の給与はどうなるのか?も知りたい方は、【育休復帰後の社会保険料や税金】育休明け最初の給料が少ない理由の記事もオススメです。
育休からの早期復帰の要件│会社の了承と保育園の決定
- 4月の0才児入園が一番保育園に入りやすいタイミングなので、育休を早めたい
- 育休手当が50%に減るタイミングで早めに復帰して、収入を増やしたい
早期復帰をする理由は様々ですが、育休期間満了を待たずに復帰を検討する場合、2つ要件があります。
- 会社の了承があること
- 保育園が内定していること
というのも、育休からの早期復帰については「自分の都合だけで自由に決められるわけではない」から、です。
この2つの要件が満たすことができないと、育休の途中での復帰は困難です。
また、復帰に合わせて今まで免除されていた「社会保険料」の支払いが再開します。
復帰日が1日ずれると、社会保険料の負担が増減するので「復帰日」を決めるときには、社会保険料が増えないタイミングも狙う必要があります。
ここからは、それぞれについて詳しく解説していきます。
①早期復帰のための会社との調整の仕方
- 育休期間って途中で復帰できるの?
- 保育園の入園タイミングに合わせると、復帰時期を予定より早める必要があるけど可能?
保育園の入園のタイミングや自分のキャリアなどが理由で、「育休から早めに復帰する」必要が出てくることもありますよね。
会社の了承があれば、育休の短縮は可能
なぜなら、育休終了日の繰り上げに関しては育児介護休業法での規定はなく、会社との調整次第だから、です。
○ 労働者は、一定の場合に1回に限り育児休業を開始する日を繰上げ変更することができます。
○ 労働者は、一定の時期までに申し出ることにより、事由を問わず、1回に限り育児休業を終了する日を繰下げ変更し、育児休業の期間を延長することができます。
出典:厚生労働省 育児介護休業法のあらまし 育児休業の期間-変更の申出等- (第7条)
育児介護休業法では、育休の「開始日の繰り上げ」と「終了日の繰り下げ」について規定しています。
しかし、終了日の繰り上げについては規定していません。
そのため、繰り上げて復帰する場合は会社と相談して日程を決める必要があります。
また、会社側としては、育休中の代替職員がいる場合、簡単に育休からの早期復帰を了承できない理由もあります。
- 育休中の代替要員の異動が発生する
- 派遣社員などがいる場合、期間満了まで退職させられない
このように、会社側の都合もあるので早めに復帰したい場合は、職場との相談が重要になってきます。
- 保育園の入園申込用紙を提出。
- 結果はいつ頃出るのかをホームページや提出の際に確認。
- 申込み後、会社へ今後の流れを報告。
- 「保育園の申込みをしたこと」「いつ頃復帰のめどが立つのか」がわかるので、会社は人事異動の準備など検討しやすくなります。
- 保育園決定後、まずは保育園へ慣らし保育の日程など確認。
- 間違いなく復帰できる日が確定したら、すぐに会社へ連絡。
- 連絡の際は、自分の「希望の復帰日」として連絡(復帰日を早める場合は、会社の了承が必要なため)
- 会社から了承があれば、復帰日が決定
会社との調整をする上で、まず「保育園が決定すること」が必要な条件となってきます。
次からは、早期復帰のため保育園決定後に調整しておくこと、について解説していきます。
②慣らし保育終了後に復帰日を設定
保育園が決定したあとは、ほとんどの保育園で慣らし保育が行われます。
子どもにとって今まで常に一緒だった母親と離れるという大きな環境の変化になるので、慣らし保育で徐々に保育園に慣らすというのは、とても大切です。
復帰日は、慣らし保育の期間と終了予定日を確認してから決定する
というのも、慣らし保育の期間は特に規定がなく園によって異なるため、です。
そのため、決定した保育園では慣らし保育はどの程度を予定しているのか、必ず確認が必要です。
慣らし保育が2週間の場合
- 1日1時間から開始(10時開始)
- 最初の1週間は30分~1時間ずつ子供の様子を見ながら、毎日時間を増やす
- 後半の1週間は、給食やおやつなどを食べたり、更に保育園の滞在時間を伸ばす
保育園での慣らし保育については、2週間や4週間など幅が広く、子どもによっては更に延長となることもあります。
延長の可能性もあるので、職場には「延長になる可能性」についても、あらかじめ伝えておいた方が安心。
保育園によりますが、慣らし保育の初日は30分や1時間などかなり短時間です。
保育園が決定した場合、まずは保育園で慣らし保育についての情報を確認した上で復帰日を検討するようにしましょう。
復帰日は、慣らし保育が終了(予定)する日の翌日がベスト
③月始めの復帰で社会保険料の負担を軽減
育休から復帰すると社会保険料の免除がなくなり、育休前の収入に見合った社会保険料の支払いが再開します。
できれば少しでも負担を減らしたい、と思うのが本当のところですよね。
社会保険料の負担を減らすには、復帰日を月始めに設定
というのも、「育休の終了予定日の翌日が属する月の前月まで」が社会保険料の免除期間だから、です。
社会保険料は月単位で控除され、日割りは一切出来ません。
そのため、月末に1日復帰するとその月の分の社会保険料も支払う必要が出てきます。
この状態だと、1日分の給与から社会保険料が満額引かれるのでマイナス支給とされてしまうのでオススメしません。
損しないためにも、できるだけ月始めに復帰することをオススメします。
詳しい解説は【育休復帰後の社会保険料や税金】育休明け最初の給料が少ない理由で具体的に説明しています。
早めに復帰した際のデメリット
早めに復帰する場合、自分にとってどんなデメリットがあるのか気になりますよね。
早期に復帰することのデメリットは、3点。
- 自分の産後の休息が不十分となり、体調に影響が出る
- 慣れない育児との両立で心身への負担が大きい
- かわいい0才児の時期の子供との時間が大幅に減る
産後からの復帰時期にもよりますが、産後からの期間が短ければ短いほど、産後のダメージの回復が十分に戻っていない可能性が高く、体への負担は大きいです。
- 夜間の授乳がまだ必要な時期であり、寝不足が続いている
- 明日も仕事なのに、夜泣きがひどく精神的にまいってしまう
- 仕事をしつつ、離乳食も進めなければならないと思うとゆううつ…
復帰時期が早ければ早いほど、まだ赤ちゃんのお世話の必要度も高いため、慣れない位育児との両立で精神的にきつく感じる可能性もあります。
- 時短やパートなど働きかたを変更し、労働時間の減少、業務ストレス軽減をはかる
- ルンバなどを購入し、家事部分の負担を減らす
- 離乳食も市販品を使うなど、育児する上で便利なものはどんどん使用する
- 夜泣きや授乳などの睡眠不足については、夫婦で担当時間を決めるなどして休息時間を確保する
- 子供と一緒に過ごす時間は、子どもを優先する(時間ではなく質でカバー)
育児に家事に仕事となると、1人で頑張りすぎると自分の体調に影響がでます。
早めに復帰する場合は、具体例のような対策を用意しておくことをオススメします。
復帰後の生活については、【育休明けフルタイム復帰】タイムスケジュールと時間管理のポイントでも紹介しています。
早めに復帰した際のメリット
早めに育休から復帰する場合、メリットはどれくらいあるのか、も知っておきたいですよね。
育休からの早期復帰のメリットは、4点。
- ブランク期間が短いので、自分へのキャリアへの影響が少ない
- 給与支払いが再開するので、経済的に安定する
- 二人目の産休などの計画がたてやすい
- 確実に保育園に入園できる
仕事から離れている時間が短いぶん、仕事の勘を取り戻しやすかったり、経済的に安定したりと日常生活に早く戻ることができます。
日常生活に早く戻ることで、忙しくはありますが「今後の将来のこと」について具体的に考えられるようになりますよ。
次の子のことや自分のキャリアの方向性など、一旦復帰してから検討しようと思っていたことも、早くから検討できるね。
- 業務内容も覚えていることが多く、引き継ぎが簡単でもスムーズに業務に馴染める
- 給与が再開するので、育休手当よりも月ごとの収入が増える
- 一度復帰したので、次の子の産休・育休もどの時点で取るか検討できるようになる
- 保育園探しから開放される
早期復帰することで忙しくはなるものの、生活が安定するのは将来的にも安心できますよね。
ただ、給与については、復帰後最初の給与は控除などによりとても少額になることが大半です。
復帰後のお金については、【育休復帰後の社会保険料や税金】育休明け最初の給料が少ない理由で解説しているので参考にしてください。
育休の途中で復帰した時の育休手当と手続き
育休中は「育休手当」が支給されていますよね。
早めに復帰した場合、「手当」はいつまで支給されるのか気になりますよね。
早期復帰した場合、復帰日の前日まで日割りで支給される
というのも、「育休手当」は職場復帰をもって終了してしまうから、です。
例えば…
育休終了日が5月25日。
4月から保育園入園決定。
保育園慣らし保育終了が4月15日のため、復帰日は4月16日に設定。
育休手当は本来、5月25日までもらえるが、早めに復帰するため、4月15日分までの支給となる。
このように、一旦職場復帰すると育休手当は終了となります。
また、復帰日を早めるにあたって、自分で行う手続きは特にありません。
職場の方で育休終了変更届などの様式があれば、それを書いて提出する必要があるよ。
社会保険料の変更などは会社の方で手続きするので、自分からは会社に育休終了の変更を申し出するだけです。
育児休業等終了予定日前に育児休業等を終了したとき
この申出は、育児休業中の保険料免除を受けている被保険者が、当初の予定より早く復職する場合等、育児休業終了予定日前に育児休業を終了した場合に事業主が行うものです。
健康保険・厚生年金保険 育児休業等取得者申出書(新規・延長)/終了届(PDF 544KB)
出典:日本年金機構
まとめ│慣らし保育が終わった翌日、かつ月始めに復帰がベスト
今回は、育休期間を短縮するのにベストな復帰日の決め方について解説しました。
保育園の決定と合わせて育休期間を短縮する場合が多いですが、短縮するためには要件が必要です。
- 会社の了承があること
- 保育園が内定していること
この2つは必ず必要となります。
また、社会保険料で損しないためにも「月始め」であることと、慣らし保育の終了日、の両方を確認して復帰日候補を決めましょう。
復帰に関しては、復帰日以外にも手土産や挨拶などあらかじめ準備が必要なものもあります。
【挨拶やお菓子は?】育休明けの職場復帰への不安を解消する準備方法の記事でも情報収集ができるのでオススメです。
復帰後の働き方についてのオススメ記事はこちらになっています。
コメント